正中頚嚢胞、側頚嚢胞
ほほ、あごからくびの大部分の構造はほとんど鰓弓と咽頭嚢からできてくると言われており、これらの発生(お母さんのお腹の中での成長)の過程で体の中に閉じ込められ、取り残された細胞が元になって袋(風船)状のできもの(嚢胞:外側が薄い膜で覆われたこぶ状の塊)ができることがあります。これら首の先天性頚部腫瘤(生まれつきにできる首のできもの)は症状などによりいくつかの病名で区別されていますが、首の正中にできるものは正中頚嚢胞(あるいは胎生期の器官名から甲状舌管嚢胞)、側頸部にできるものは側頚嚢胞と呼ばれています。
嚢胞が小さなうちは無症状に経過しますが、大きくなってくると(こどものうちは小さく腫瘤の存在に気付かないことも多い)外見上首の膨らみが目立ってきたり、化膿すると急に腫れたり場合によっては小さな穴が開き分泌液が出てくることがあります。また、大きさによっては、ものを飲み込みにくいという症状が出ることもあります。
感染を繰り返す場合や整容的問題がある場合は手術適応となりますが、手術には様々な合併症があります。約1%に癌が発生する(あるいはすでに癌である)可能性があります。
特記事項
- 体調に変化が見られた場合耳鼻咽喉科外来にご連絡ください。
- 病名は現時点での診断です。経過観察中に変わることがあります。
- 手術をご希望される際は、対応可能な医院をご紹介いたします。
