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耳鳴症(耳鳴り)

病気について

内耳性耳鳴症は、聞こえのセンサーである「蝸牛(うずまき管)」の機能低下が原因で生じます。通常、音は耳の外から入ると、鼓膜と耳小骨を伝わって蝸牛に届き、蝸牛の中で電気信号へ変換され、蝸牛神経に送られ脳に届き、音として認知します。ところが、蝸牛が加齢や何らかの疾患でダメージをうけると、神経細胞が勝手に発火するようになり、外から音が入ってないのに勝手に電気信号を脳に送るようになり、これがいわゆる耳鳴です(実際は、耳鳴のメカニズムはこれ以外にも諸説あります)。ジー、キーン、などの音が持続的に聞こえます。加齢変化による耳鳴は、早い人で40歳代から始まると言われております。しかし、通常はこういった耳鳴の信号は異常であり、脳がうまく抑え込んでくれると、耳鳴が抑え込まれ気にならない状態となります。一方で、耳鳴を気にしてしまうと、脳はかえってこの耳鳴の信号を積極的に拾うようになってしまい、耳鳴が大きくなって煩わしくなり、さらに気になるという悪循環に陥ります。この悪循環を断ち、耳鳴が気にならない状態をつくることが、耳鳴の治療目標です(蝸牛を消すことはできないので、耳鳴を“消す”ことは困難です)。

稀ではありますが、聞こえの神経に腫瘍(聴神経腫瘍)ができることで耳鳴が生じる場合もあります。腫瘍は通常片側にできるため、聴力に左右差がある場合は念のため頭部のMRIを行うことが推奨されます(それでも腫瘍が見つかることは稀です)。報告例としては両側に腫瘍ができたケースもあるため、聴力に左右差がなくてもMRI検査を希望される場合は、遠慮なくお申し付けください

 

治療法

1)補聴器装用:耳鳴り診療ガイドラインに則って、当院では難聴のある耳鳴りの患者さんには積極的に補聴器導入をご提案しております。

2)薬物療法:蝸牛の循環改善薬や、神経を保護するビタミン剤などが使用されます。漢方薬を使用することもあります。耳鳴が強すぎて精神的にまいっている場合は、精神に作用する薬を使用することもあります(必要に応じて心療内科を紹介いたします)。

3) 音響療法:通常、耳鳴は騒がしいところでは気になりにくく、静かなところでは気になりやすいです(外から入ってくる音があれば、そちらの処理に脳が使われるからです)。なので、寝るときなどの静かな環境下で、あえて音を流してあげるのが音響療法です。音といっても何でもいいわけではなく、川のせせらぎや滝の流れる音、ホワイトノイズなど、自然に聞きながせてかつ一定の高さの音が望ましいです。CDとしても売っていますし、YouTubeなどでも配信されています。音の大きさもコツがあって、この音ですべての耳鳴を消してしまうと順応が生まれません。なので、気にならない程度の軽い耳鳴を残す程度の大きさにすると、その残った耳鳴に対して順応が生まれ、徐々に自覚的な耳鳴が小さくなっていきます。根気がいる治療ですが、現在最も推奨されている有効な治療法です。音響療法を用いた耳鳴治療の専用器具としては、サウンドジェネレーターや、サウンドジェネレーター付き補聴器があります。

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